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国際照葉林サミット in 屋久島

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に行ってきました。

 

第一回は宮崎県の綾というところで開催され、第2回目となる今回はココ屋久島で開かれました。

主旨は「東アジア全域で危機的状況にある照葉樹林帯の保全とそこに暮らす人々の文化の未来への継承」です.。

そして今回はユネスコエコパークの再登録も兼ねての屋久島開催となっていたようです。

 

自然と人の関わりについて面白かったのが、南方民族文化研究所の川野 和明さんのお話が特に惹きつけられました。

 

照葉樹林帯に暮らす人々にとって利用価値の高い植物、「竹」

 

この竹の視点から、川野さんの竹林文化論に発展していきます。

要約しますと、

”「竹はヤバいよ、食えるし、材としても半端ないサイクルで育つんで凄く使えるんよ」”

ということで竹の文化は東アジア全体に広がり、竹はそこで暮らす人々の生活の基盤をなす生業となっていたのでは?

という竹林文化論。

屋久島ではたけんこ(竹の子)堀り という遊びに近い文化があります。竹の種類も豊富で孟宗、はちく、しのめ、大名、またけ、コサン、と全て出てくる時期は微妙にずれていまして3月から6月にかけて、本州の方と比べると比較的シーズンが長いです。

面白いのが竹山がパブリック的な要素を含んでいて、もちろん個人の所有する竹山もありますが、竹の子なんかは「走り」と呼ばれる1番芽をとるとそこから何本か萌芽するので収量が結果的に増えたりします。

そんな事情もあるので口伝えで「あそこは大丈夫」とかあって土地所有の感覚に現代社会にはないズレがあります。

川野さんのお話を聞くと、昔はその地区で代々大切に管理していた竹山があり、その周りで暮らす人の生きる糧になっていたというのがなるほど合点がいきました。

 

 

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