屋久島スプラウトのOUTPUT

屋久島ガイド 【スプラウト】のweblog

冬来たる

 

前回の投稿から早2ヶ月、季節も巡り冷たい北西風の吹く季節となり、先日我が家では夏の間眠っていた薪ストーブに火を入れて暖をとりました。

 

犬の散歩がてら道脇の植物観察をするとヤツデの花が咲いていて、それは見事な円錐花序をつけます。

 

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カミヤツデ

 

 

 

 

 

正式にはカミヤツデと言い、本土のヤツデと違い少し葉っぱが大きめです。中国原産のヤツデで紙の原料になっていたそうです。

 

茎を切断すると中心部に髄があり、乾燥させると発砲セルフォームに近い質感になります。昔の人はこの髄の部分を抽出&加工して紙を作っていたそうです。

いったいどんな紙が出来るのか気になりネットで調べると、発見しました。

◇通草紙

このサイトでカミヤツデの歴史的側面と文化的側面が学べました。繊維を漉いて濾しとる和紙と比べ製造する際の作業固定がシンプルな分、歴史的にも古いものと推測され少なくとも唐の時代には通草紙による造花が流行ったという文献があるようです。

 

面白いのが日本で唯一、熊本の菊池にのみ古くから継承される通草紙を使った造花、肥後大津民芸造花という文化が現存しているのが非常に興味深い。

 

また照葉樹林と言うレイヤーを通して見ると中国、台湾、屋久島、熊本と見事につながるのもまた見逃せないポイントでもある。

 

そうなると、唐以前からあったかもしれませんね。一体どんな時代でどんな人たちが使っていたものなのか、かなり壮大な歴史ミステリーになってしまいました。

 

と道端の雑草からここまで世界を広げてしまう私も相当な変人ですね。