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セイルトレーニング in琵琶湖

若狭冬合宿の後、大瀬さんにお願いして3日間のシローズセイルキャンプを受けてきました。

 

1日目は冬の琵琶湖では珍しいくらいの凪の中、セッティングと夜間航行のトレーニングです。

暗闇の中、琵琶湖の周りの街の明かりと上弦の月がうっすらと湖面を照らし、宙を仰げばオリオン座に北斗七星の星やいくつもの流れ星がとてもきれいでした。

ドライスーツとグローブ、そしてパドリングのおかげで寒さ、冷たさが心地いい程にナイトパドリングが楽しめました。

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2日目

昨晩は対岸の姉川の河口に渡りテントを張って夜食のラーメンを啜り上げて就寝。

ゆっくりと朝を過ごして、出発。長浜に寄ってコンビニで昼飯を買って、多景島を目指す。

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彦根より船が出ているこの多景島は日蓮宗のお寺と神様が祀られており、今は船が来ないせいか人の気配がなく、どこか違う世界に取り残されたかのような

不思議な空気が流れていました。岸壁の上の神社にお参りしていると1羽のハヤブサが頭上を飛び回り警戒声を発しながら威嚇しています。この小さな島のどこかに巣でもあるのでしょうか?

 

一通り散策したのち、対岸に見える彦根のネオンを避け、再び湖西の安曇川河口を目指して夜漕ぎしました。遠くの光だと思っていたのが実は近かったり、近くにあった光がなかなか離れなかったりと不思議な体験をしながらようやく目的地付近に到着。ドンピシャとはいかないまでもかなりの精度で目的地近くまで光を頼りに行けました。

 

3日目

 

午前中は昨晩合流した、gravityの後藤めぐみサンとゆっくりと風を待ちながら朝食を食べて、午後から吹き出すであろう北西風に期待を寄せつつテントの中で3人でお話をしていました。後藤さん差し入れありがとうございました。

 

午後になり前線通過による強烈な北西風が吹き、帆を縮めてその風に臨んだところ、微風用の大きめのセイルでは対応できずに我々の舟は暴れ馬のごとく操作不能に陥り、冷やりとしました。

セイルをあきらめ、帆を畳み、脇のポンツーンもしまい、カヤックスタイルで近江今津まで猛烈な向い風の中を漕ぎました。逆流の中水深50センチほどのサーフゾーンで波しぶきを顔面に受けつつハードな状況で、ふと湖周道路をみると散歩中のおばあさんの歩くスピードより遅くて心がくじけそうになりましたが、同時にあまりにも違う世界に笑いがこみあげて救われました。

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